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予防治療
予防治療・メンテナンス
当院はH13年の開業以来「最小限の治療と最大限の予防」の医院理念を掲げ、予防を中心とした診療を行ってまいりました。
その結果、独自の予防管理システムを作り上げ、乳歯がほとんど虫歯だったお子さんの永久歯を虫歯0におさえたり、10年間一本も虫歯にさせないといった成果を出すこともできるようになりました。
虫歯や歯周病になってしまう原因は、必ずしも日々のブラッシング不足にあるわけではありません。中には体質的に虫歯や歯周病になりやすかったり、噛み合わせの悪さが原因で疾患を引き起こしている場合も多々あります。
当院では、そういった患者さま一人ひとりの状況や環境を考慮し、より効率的かつ効果的にケアができるようサポートしております。
リスクを把握し、一人ひとりに合った予防ケアを
虫歯や歯周病になった原因が違えば、予防法も違います。 効果的な予防ケアを行うには、まずは個々の患者さんがかかりやすい疾患やその原因を正確に把握することが重要です。
当院では、患者さん一人ひとりに合わせた予防プログラムの立案のためさまざまな検査を実施しております。
当院で取り入れている、健康といわれる口腔内の基準値 5項目
【①歯周ポケット検査の値4mm以上10%以下】
歯周ポケットとは、歯と歯肉(歯茎)の境目の溝のことです。健康ならば1~2㎜、中等度の歯周病なら3~6㎜、重度ならば7㎜以上となります。メインテナンス前に1~2mmを目指していきます。
この数値が診療終了後に、改善しないことがまれにあります。
その時はSPT(サポーティブオーラルセラピー)という名称で、保険診療内での定期的管理になります。
【➁出血点(炎症)10%以下)
歯周ポケット検査時に少し触れただけでも、歯肉(歯茎)から出血してしまう箇所です。歯茎の中に、プラークや歯石などの汚れがたまり、炎症を起こします。
この数値が大きくなることは、体にとってもいいことではありません。
【➂プラークコントロール20%以下】
普段の歯みがきでの磨き残しを検査します。染め出しをして、どこに磨き残しがあるかを調べます。
日頃のブラッシングは非常に大切です。メインテナンス年4回としたら361日はご家庭で歯の健康を守らなければなりません。あなたにあったブラッシング方法を歯科衛生士に教わりましょう。
【④むし歯がない・適合のいい歯科治療がされている】
歯に対しての被せ物や詰め物が、顕微鏡下で隙間なく装着されているかどうかです。
相手は「細菌」です。それに対してどこまで厳密に封鎖出来るかなので、これを現実問題として実際の治療で行うのは非常に難しいので、当院では出来る限り、拡大鏡や顕微鏡の拡大視して治療するようにしています。
【⑤噛み合わせの状態がよく、顎関節に異常がない】
「噛み合わせ」は非常に重要です。
噛み合わせが良くないと、過度に力がかかっている歯にヒビがはいり、細菌が入り込んで虫歯になってしまいます。歯に為害性のある噛み合わせは積極的に治療しなければいけません。
そして最近よく目にするのが「顎関節症」です。顎関節に疼痛、雑音、圧痛など症状がある方が非常に増えています。
顎関節においても治療の対象になります。
この5項目を健康の数値とし、すべての値をメインテナンスにて管理していきます。
治療で良い状態にし、メインテナンスで維持・継続していくことが大切です。
当院で行う予防歯科
【PMTC】
PMTCとは、医師や歯科衛生士が、専門器具を用いて歯面洗浄を行う事を言います。
毎日隅々まで磨いているつもりでも、どうしても歯ブラシの届きにくい所や汚れの溜まりやすいところが出来てしまいます。
そのような部分から虫歯や歯周病が進行してしまうのを防ぐために、特別な訓練を受けた専門の歯科衛生士が専用の器具を使って徹底的にお掃除します。
・PMTCの効果
PMTCの提唱者である、スウェーデンイエテボリ大学のアクセルソン博士の研究では、PMTCを受けたグループは、受けなかったグループに比べて虫歯の発生率が、4年間でわずか6%に抑えられたという診療結果も発表されています。
虫歯や歯周病でお口の中に痛みが出る前に、お口の健康を保つために歯科医院に通う習慣をつけていただければと思っております。
【このような効果が見られます】
・歯茎の腫れがおさまり、歯茎が引き締まってきます。
・歯の表面の汚れをとり研磨をします。また、歯の表面へのカルシウム補給を助け、汚れをつきにくくします。
・歯ブラシでは落とすことのできないバイオフィルム(細菌がスクラムを組んで塊になったもの)を破壊し、虫歯や歯周病を予防します。
・歯茎の境目の歯垢を除去し、歯周炎の予防や改善をします。
・最後にフッ素を塗布して、歯を強くします。
・茶シブ、タバコのヤニをとり、光沢のある歯を取り戻します。
【マイクロスコープメンテナンス】
当院では、歯科衛生士によるメンテナンス(PMTC)の他、ドクターによるマイクロスコープメンテナンスも行っております。
通常は歯科衛生士が肉眼で行う作業を、ドクターがマイクロスコープを用いて行いますので、より精密に確実に汚れを取りきることが可能です。
歯と歯の間や歯と歯茎の間の汚れはもちろん、歯周ポケット内部の根の周りについている汚れまで、しっかりと確認しながら一本一本丁寧に磨き上げていきます。
拡大視野の下で作業を行うことで取り残しもなく、歯や歯茎を傷つけずに治療を進めることができます。
あなたの歯の価値はどのくらい?
さて、歯はどれくらいの価値があるでしょうか?歯はいっぱいあるから、それほど大切にしなくても困らないのでしょうか?老後になったときに実際にどれくらい困ると思いますか?
実際に「プレジデント」(2012.11.12号)という雑誌がアンケートを取りました。
老後に後悔したことランキング「健康部門」という内容で実施しました。その結果、以下のようになりました。
第1位 歯の定期検診(メインテナンス)を受ければよかった
第2位 スポーツなどで体を鍛えればよかった
第3位 日頃からよく歩けばよかった
第4位 腹八分目を守り、暴飲暴食をしなければよかった
第5位 間食を控えればよかった
歯は食事をするときに使います。歯がなければ食べることもままなりません。 また、歯があるのとないのでは全身の健康にも影響が出ることがわかっています。
当院では「細菌」と「噛み合わせ」をコントロールし、一生涯ご自分の歯で食べることにより、元気に素晴らしい人生を送って頂きたいと思っています。
一生ご自身の歯で過ごされたいと思いませんか?
8020運動を御存知でしょうか?
「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という平成元年から始まったとり組です。
通常人間の口腔内には28本の永久歯が有りますが、日本人で80歳の方の平均残存歯数は、17本です。(2016年厚労省調査)10年前は80歳平均で6.8本でしたので、徐々に残存歯の本数は増加してきてはいます。以前より予防や口腔衛生に関心を持つ方が増えた結果だとおもわれます。
ですがただ単に歯を残すのではなく、80歳でよく噛める歯を20本残す事が本当の目標です。
その為には、1~3か月に1回、定期的に歯科医院でメインテナンスを受けることが大切なのです。